頬や目尻、口元などに現れるしわは、あるだけで、ぐんと老けてみられてしまうもの。
できるものなら、すぐにでも消してしまいたい存在ですよね。
しわを何とか消そうと、専用の化粧品を使ったり、一生懸命に顔をマッサージしているという人も少なくないのではないでしょうか?
ただ、そのマッサージがかえって逆効果になっている可能性もあるそうです。
そこで今回は、顔のしわの種類やしわを無くす方法などについて、詳しく解説していきたいと思います。
目次
しわの種類とケア方法
皆さんは、しわにはいくつかの種類があることをご存じでしょうか?
しわを無くしたいと考えているなら、それぞれしわの種類によってケア方法が変わってくるので、まずは自分の顔にできているしわが何のしわなのかを見極めることがとても大切になってきます。
①表皮型のしわ⇒ちりめんじわや小じわ
表皮型のしわは、目尻や口元に小さく刻まれているしわのことで、加齢に関わらず、年齢が若くても現れるのが特徴です。
表皮型のしわができる主な原因は、肌の乾燥。角質層の水分が不足し、その分が小さくしぼむことで目立つと言われています。目尻や目頭、口元などの皮膚や薄い部分にできやすいのも特徴です。
肌の乾燥には、保湿不足の他に、紫外線によるダメージや加齢、ストレスなど実は様々な要因が考えられますが、まずは、しっかりと肌を保湿し、バリア機能を高めることが効果的です。特に、保湿力が強いセラミドやプロテオグリカンなどの成分が使われているものを選ぶとよいでしょう。
②真皮型のしわ⇒紫外線じわ、中じわ、大じわ
真皮型のしわは、コラーゲンや潤いを保つ成分が減少し、弾力が失われる事で現れる深いしわの事。先ほど紹介した表皮型のしわは化粧品などで簡単にケアできるのですが、この真皮型のしわはスキンケアやエイジングケア化粧品だけでは元に戻すのが難しいとも言われています。
肌のコラーゲンなどが減少してしまう原因には主に2つあり、1つは加齢。もうひとつは、紫外線による肌の老化=光老化と言われています。また、猫背などの悪い姿勢を続けていくことで、真皮ジワが目立つようにもなります。
③表情筋型のしわ⇒表情筋に沿ってできるしわ
表情筋型のしわは、笑ったり眉をしかめたりする際に変化するしわのことで、額や眉間、目尻、目の周り、口角部など顔の筋肉の形にそって現れます。
表情筋型のしわができる主な原因は、長年続けてきた表情のクセが刻まれ、表情筋が衰え、過剰に委縮することで現れると言われています。さらに加齢によってコラーゲンやエラスチンなどが減少すれば、元に戻らなくなってしまいます。
表情筋型のしわは、衰えた表情筋を鍛えることなどでケアできますが、やり方次第ではしわを深くしてしまう場合もあるので、表情筋のトレーニングの専門家に相談して行った方がよいでしょう。
顔のしわを取る対策方法
化粧水などのケアでしわの改善が期待できるのは、実は表皮型のしわ(=ちりめんじわ、小じわ)だけと言われています。
しかしながら、この表皮型のしわも、しっかりとケアせずに放置していると、保湿だけでは消すことのできない真皮型のしわ(=深いしわ、大きいしわ)になってしまう可能性も…。
そのため、日頃から予防のためのケアが大切になってきます。
保湿
深く刻まれてしまったしわは、化粧水などのケアだけでは改善するのは難しいと言いましたが、それでも大切なのが、肌の保湿。
なぜなら、保湿は肌のバリア機能を高める効果があり、真皮型のしわの原因となる紫外線などの刺激を受けにくくしてくれるからです。
肌本来の機能を高めることができれば、真皮に存在するコラーゲンを守り、新しいしわの発生を防止することができます。
肌をしっかり保湿したい場合は、下の成分が配合されているスキンケアを選ぶとよいでしょう。
浅いしわに効果的な保湿成分
●セラミド
ヒトの細胞間脂質は、ほとんどがセラミドで構成されていて、いくつかある保湿成分の中で最も効果が高いといわれています。
セラミドにはいくつか種類がありますが、「セラミド1」などの数字がつくものが肌なじみがよいと言われています。
●ヒアルロン酸
セラミドに次いで保湿効果が高いと言われるのが、ヒアルロン酸です。
ヒアルロン酸も、もともとヒトの肌に存在していますが、加齢と共に減少してしまうので、スキンケアなどで補うことが大切です。
●NMF
ヒトの肌の表皮の角質層にある成分で、保湿力が高く、角質層の弾力性や柔軟性を保つはたらきがあります。
これも加齢などによって減少してしまうので、外から補う必要があります。
深いしわに効果的な保湿成分
真皮型の深いしわには、コラーゲンの生成を促す成分が効果的だと考えられています。
●レチノール
ビタミンAの1種で、コラーゲンを増やして傷んだ肌を修復する作用がある成分です。効果は高いものの、刺激が強いので、目元や口元など気になる部分にピンポイントで使用したり、最初は2~3日に1度のペースで、様子を見ながら使用するようにしましょう。
●ビタミンC誘導体
ビタミンCの成分を、肌の奥まで浸透させることができるのが、ビタミンC誘導体。真皮にある線維芽細胞を活性化させ、コラーゲンの生成をサポートする働きがあります。化粧水や美容液などに使用され、「リン酸アスコルビル」や「パルチミン酸リン酸アスコルビル」などの名前で表示されています。
●ナイアシン
肌の代謝を促進し、細胞を活性化させる働きのある成分です。その結果として、肌のハリアップも期待できます。他の成分と比べて刺激が少ないため、敏感肌の人でも安心して使うことができます。
食べ物
私達の体は食べるものでできていると言われますが、もちろん肌も同様。
ここでは、しわの予防に効果的な食べ物をいくつか紹介します。
ビタミンCを多く含む食品
ビタミンCはコラーゲンの生成を促進するほか、体内で老化の原因となる活性酸素の反応を抑える作用や、シミやソバカスを予防する効果も期待できます。
ビタミンCを多く含む食品は、イチゴやキウイなどの果物に加えて、ブロッコリーやパセリなどの野菜類、緑茶など。
ビタミンCは体内に蓄えることができないので、毎日摂取するとよいでしょう。
大豆製品
女性ホルモンによく似た働きをすると言われるイソフラボンは、豆腐や豆乳、納豆などの大豆製品に多く含まれています。
このイソフラボンはコラーゲンの生成を促進する働きがあるため、積極的に摂るようにしましょう。
鮭やマグロなど
魚類に多く含まれるオメガ3脂肪酸は、肌のハリに大切なコラーゲンやエラスチンの生成に必要な成分だと言われています。
特に、鮭・マグロ・イワシなどに多く含まれています。
顔のしわに効くマッサージ方法
上で紹介した肌の保湿や食べ物によってしわを予防&ケアすることが可能ですが、マッサージでケアする方法もあります。
しかし、自己流のマッサージでは、かえって肌に負担をかけ、しわを深くしてしまう可能性も。
ここでは、しわに効果的な正しいマッサージ法を紹介します。
顔をマッサージする際に抑えるべきポイント
- マッサージクリームを使用し、摩擦がおきないようにする
- 指の腹を使用し、触れているかいないかあまり分からない程度の強さで行う
- リンパの流れや表情筋の方向に沿って行う
リンパの流れとは?
体内のアンモニアや二酸化炭素、老廃物などの不要なものは、全身にすみずみまで細かく張り巡らされているリンパ管に流れているリンパ液によって排出されています。
老廃物が溜まって流れが滞ると、むくみやたるみの原因となり、ほうれい線などしわにつながる場合もあるので、しわを予防&ケアしたい場合、このリンパの流れに沿って行うことがとても大切です。
全てのリンパの流れを把握することはとても難しいですが、マッサージする際は、「顔の中心から外側へ」「顔から首へ」「首から鎖骨へ」といった3つの流れを意識して行うとよいでしょう。
表情筋の方向とは?
表情筋は大小合わせて30種類以上もあるとい合われていますが、今回は代表的な、3つを紹介します。
マッサージする際は、それぞれの筋肉の方向に沿うようにしましょう。
- 前頭筋(ぜんとうきん)
眉上から額全体にかけて縦に伸びている筋肉で、眉を上下に動きます。 - 頬筋(きょうきん)
上顎の関節から口角にかけて発達している筋肉で、口角を上げる働きをします。 - 笑筋(しょうきん)
口元から左右の頬にかけて発達している筋肉で、微笑んだ表情やえくぼを作ります。
目元のしわのマッサージ法
目元のしわは、アイメイクによる肌への負担や、パソコンなどの使用による眼精疲労が考えられ、年齢に関わらずシワができやすい部位です。
このしわをケア法は、目の周りを囲んでいる眼輪筋をほぐすマッサージが効果的です。
両手の指の腹を、頬の上あたり⇒こめかみ⇒眉上⇒目頭というように、眼輪筋に沿って優しくほぐしていきます。
目の周りは皮膚が特に薄くデリケートなので、マッサージをする際は特に優しくおこないましょう。
おでこのしわのマッサージ法
おでこにできているしわで、眉の上げ下げなど表情の癖が原因の場合は、マッサージが効果的だと考えられています。
中でも前頭筋をほぐすマッサージがおすすめです。
目を閉じて少しうつむき、両手の指の腹を眉の上に置きましょう。
そのまま頭頂部に向かって指を少しずつずらしながら、指の腹で筋肉をほぐしていきます。
眉上から頭頂部まで幅広くおこなうことがポイントです。
マッサージの効果はどのくらいもつ?
顔の皮膚(=表皮)の厚みは、わずか0.1~0.3ミリほどと、とても薄い層で成り立っています。
そのため、こすったりして摩擦を起こすことなく、とても優しくマッサージするのが鉄則です。
このとても薄い顔の皮膚をマッサージすることで、血液やリンパの流れが促進され、その結果としてしわやほうれい線を予防・ケアすることができると考えられていますが、その効果は、ごく一時的なもの。
マッサージしたことで24時間血行が促進されていることはなく、また顔のマッサージだけで全身の血流やリンパの流れが促進されるわけではありません。
よって、顔のマッサージ効果は、「顔のマッサージをしたその瞬間だけ」と思っていた方がよいでしょう。
ただ、やらないよりはやった方が肌には良い効果をもたらすので、数分でも、毎日継続して行うとよいでしょう。
まとめ
今回は、顔のしわの種類やケア・予防法のほか、正しいマッサージ法について見てきましたが、いかがでしたか?
やはり大切なのは、肌をしっかりと保湿することと、食事の内容に気を付けるということですが、それに加えて正しい方法で行うのであれば、マッサージも効果的ということが分かりましたね。
すぐ目に見える変化は現れないかもしれませんが、この方法は、確実にしわをケアすると同時に、しわができにくくなる方法かも♡
しわが気になってきたという人や、これからできるだろうしわに対して不安を持っている人は、実践してみてくださいね。
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